xを共有する異なる関数は、関数同時の和や積などを求めることが出来ます。
もくじ
2つの関数の最大となるxを求めるには
スープ濃度を変数xとして、カップ麺A, カップ麺Bの満足度が最大になるxを求めたい。
スープ濃度xを共通した時のf(x)とg(x)の和、”f(x)+g(x)”が最大のポイント。
カップ麺A, カップ麺Bがそれぞれ最大の満足度になるxの位置は異なる。和が最大のポイントを求める。
関数の和”f(x)+g(x)”を1つの関数とみなし、微分して0を使う。
和の微分
$$\left\{ f\left( x\right) +g\left( x\right) \right\} ^{‘}=f’\left( x\right) +g’\left( x\right)$$
足してから微分するか、微分してから足す。
カップ麺Aの販売個数をf(x)=-5x^2+2x+5
カップ麺Bの販売個数をg(x)=-2x^2+x+2
とした時。和の微分
$$\left\{ f\left( x\right) +g\left( x\right) \right\} ^{‘}=f’\left( x\right) +g’\left( x\right)$$
$$\begin{align*} & =\left( -10x+2\right) +\left( -4x+1\right) \\ & =14x+3\\ & 0=14x+3\\ & x=\dfrac {3} {14}\end{align*}$$
売上額を(販売個数×単価)を最大にするポイント
次数が異なるグラフに対しても計算は可能です。
スープ濃度をあげて売上額が最大になるポイントを見つけたい。
積の微分
$$\left\{ f\left( x\right) \times g\left( x\right) \right\} ^{‘}=f’\left( x\right) +g\left( x\right) +f\left( x\right) +g’\left( x\right)$$
スープ濃度xの時の販売個数をf(x) = -5x^2+2x+5,
単価を g(x) = x+2
とする。
この2つの積の微分し、y=0となる地点のxが頂点になります。
$$\left\{ f\left( x\right) \times g\left( x\right) \right\} ^{‘}=f’\left( x\right) +g\left( x\right) +f\left( x\right) +g’\left( x\right)$$
$$\begin{align*} & =\left( -10x+2\right) \times \left( x+2\right) +\left( -5x^{2}+2x+5\right) \times 1\\ & =-15x^{2}-16x+9\end{align*}$$
2次関数の解の公式より、
$$\begin{align*} & 0=-15x^{2}-16x+9=0\\ & 15x^{2}+16x-9=0\\ & x=\dfrac {-16\pm \sqrt {16^{2}-4\times \left( -9\right) }} {2\times 15}=\frac {-16\pm \sqrt {796}} {30}\end{align*}$$
xが-は今回はありえないので、
$$\begin{align*} & x=\dfrac {-16+\sqrt {796}} {30}\\ & =0.4071\end{align*}$$
x=0.4071の時、売上額が最大となる。
@see 微分積分入門